ＪＲ藤野駅から線路を渡り、トンネルを抜けると静かな山里が広がります。
栃谷川の上流、陣馬山の斜面ではゆず栽培が盛んに行われており、藤野地区の特産品になっています。

石井家は、北条氏に仕えた地侍で、代々名主を務める名家。宝永４年（1707年）の建築で、六間取と呼ばれる接客空間をもつ建物としては神奈川県では最も古く、国指定重要文化財、「かながわの建築物100選」に選ばれています。昭和12年に茅葺屋根が鉄板に変わりましたが、あとは往時のまま残されています。
現在も住居として使っているので内部の見学はできません。

鎌沢の集落は「竹の子の里」と呼ばれ、春から初夏にかけては竹の子堀りができるほか、５月３日には地元の人が主催する「竹の子まつり」も行われ、初夏の香りいっぱいの料理と新茶がふるまわれます。

沢井集落にある中里大橋の手前を左へ折れた小路沿いに建つ小さな社。境内にあるエゾノキは県内では珍しい樹種で、「かながわ名木100選」のひとつ。高さ30メートルの大木という点でも貴重なものです。

【陣馬の湯】

栃谷川の上流にある鉱泉で、栃谷の湯ともいわれ、渓谷沿いに「陣谷温泉」、「陣渓園」、「姫谷」の３つの宿があります。鉱泉は弱食塩泉で、神経痛に効くといわれています。宿泊して山菜や川魚料理を堪能するもよし、陣馬山ハイキングの帰途に汗を洗い流す日帰り入浴するのもよしです。

お問い合わせ
・陣谷温泉：0426-87-2363
・陣渓園　：0426-87-2537
・姫谷　　：0426-87-2736