「やまなみグッズ」特集:市川農場、泰平堂製菓舗、ふじの

 

やまなみ五湖地域の生産者が、地域の特色を活かして味や素材にこだわった商品「やまなみグッズ」。今回は、相模原市緑区の市川農場、株式会社泰平堂製菓舗、有限会社ふじの の3社を訪ねました。

 

有機無農薬栽培の甘さ控えめ自家製ジャム・こんにゃく

市川農場の市川忠孝さんと市川敬子さん。紅葉したブルーベリー畑が山々に映えます

 

津久井の里山韮尾根(にろおね)地区にある「市川農場」は、東京農工大学の協力で近隣の農家数軒と共に、10年ほど前からブルーベリーの生産を始めました。もともと酪農家だった市川忠孝さんと敬子さんのご夫婦はそれから試行錯誤を重ね、今では梅やゆず、栗、いちじく、あんず、ルバーブ、キウイ、里いも、ねぎ、ほうれんそう、大豆なども作っています。「ブルーベリーは病気になりにくいし、梅は木が高くなっちゃって届かないから」と、農薬散布はせず有機無農薬栽培です。

 

ひと鍋ずつ煮込んだゆず、ブルーベリー、梅のジャム

 

「ブルーベリーなんてジャムにしないと売れないと思ったから、すぐにジャムを作る設備を作ったのよ」と話す敬子さん。予想に反して生のブルーベリーもとても良く売れているそうですが、おかげで地域内のほかの農家では作っていないという甘さ控えめの自家製ジャムシリーズが生まれました。津久井の里山が産んだ濃厚な実を使用するため、甘さひかえめでしっかりとした美味しさが感じられます。やまなみグッズになっているブルーベリー、梅、ゆずの定番ジャムのほかにも、その時採れた果物を敬子さんが鍋で丁寧にコトコト煮込みます。

毎年7月末〜8月始めあたりの週末に地域で開催している「ブルーベリーまつり」では、摘み取りやジャム作りも体験することができます。最近では、学校給食やアンテナショップで市川農場を知った人が直接訪ねてきてくれることも多いそうです。

 

こんにゃく芋は、花が咲く前に収穫します

 

もうひとつの人気商品の手作りこんにゃくも、農場でこんにゃく芋の栽培から加工まで行ったもの。以前はどこの家でも畑の脇にこんにゃく芋が植えてあって、冬になるとお母さんたちがこんにゃくを作っていたといいます。煮付けはもちろん、刺し身にしてしょうゆやポン酢で食べるのもおすすめです。

ブルーベリージャム
200グラム573円(税込み)
300グラム780円(税込み)
梅ジャム
200グラム520円(税込み)
ゆずジャム
200グラム520円(税込み)
手作りこんにゃく
500グラム350円(税込み)

上記の商品を購入できる主な場所

あぐりんずつくい
営業時間:3月~10月 9:30-18:00
11月~2月 9:30-17:00
定休日:水曜
相模原市緑区中野625-1
TEL:042-850-4183

津久井湖観光センター
相模原市緑区太井1274-2
営業時間:9:00-17:00
TEL:042-784-6473

鳥居原ふれあいの館
相模原市緑区鳥屋1674
営業時間:9:00-17:00
定休日:火曜
TEL:042-785-7300

 

やまなみ地域のことならこの人に!泰平堂製菓舗

泰平堂製菓舗4代目の奈良哲弥さん

 

創業130年の歴史を持つ老舗和菓子店「泰平堂製菓舗」。市川農場からほど近い工房にお邪魔すると、4代目の奈良哲弥さんは自らの商品の説明を後回しに、「おせっかいだから地域の取りまとめばっかりやっているんだよ。やまなみグッズのことなら何でも聞いてよ」と、地域のさまざまな取り組みや生産者の皆さんについて教えてくれました。

昔ながらの和菓子を作り続ける同店でやまなみグッズに認定されているのは、神奈川県の花・ヤマユリをモチーフにした「百合最中」と、津久井が栗の特産地であることから生まれた「栗どら焼」の2商品。「百合最中」は、しっとりとした上品な味が特徴で手作りの美味しさが楽しめます。栗が丸ごと1個入った「栗どら焼」は食べごたえのあるひと品です。そのほかにも、津久井在来大豆のきな粉が入った「どら焼」や、津久井地域に古くから伝わる「酒まんじゅう」、まんじゅうを天ぷらにした「あげまん」などがあり、現在は近隣施設への卸しやイベント出店を中心に販売しています。

 

大きな栗が丸ごと入った「栗どら焼き」。左が「酒まんじゅう」

 

春〜秋に津久井湖観光センターで開かれる酒まんじゅうの製造体験では、講師も務められている奈良さん。

家庭では残りご飯と麹で作るという酒まんじゅうは、以前は「女性は酒まんじゅうとうどんが作れなければ嫁に行けない」といわれるほど、この地域ではよく食べていたそうです。

イベント等で奈良さんにお会いしましたら、ぜひ、やまなみグッズや津久井地域のことを尋ねてみてください。

 

ヤマユリをモチーフにした「百合最中」

 

百合最中
1個150円
栗どら焼き
1個220円

上記の商品を購入できる主な場所

津久井湖観光センター
鳥居原ふれあいの館

A・コープ城山店
相模原市緑区向原2-1-1
営業時間:9:30-21:00
TEL:042-782-1002

さがみはらアンテナショップ「sagamix」
相模原市南区相模大野3-2-1 ボーノ相模大野ショッピングセンター2F
営業時間:10:00-21:00
TEL:042-705-8455

 

香り高い藤野産ゆずで町を元気に ふじののゆず商品

有限会社ふじの代表の安藤久士さん

 

「藤野の町を元気にするために、どんなことができるだろう。」不景気の中、町を活気づけようと模索していた経営者たちが地域の産業や資源を綿密に調査した結果、目を付けたのが、畑の隅や山のちょっとした斜面に植えておいたというゆず。すでに20年、30年ものになり見上げるほどの高さになっていたため、ほとんどが収穫されずにそのまま放置されていたそうです。「有限会社ふじの」の代表安藤久士さんは、「ゆずが必要とされるのは、冬至の時期に何個かお風呂に入れたり、親戚に持っていったりする時ぐらいでした。ゆずが活用されない状況をなんとかしようと、ゆずの特産品の開発に着手することになったんです」と語ります。

同社は、その後「藤野ゆずワイン」と「藤野ゆずの尊(みこと)」(ポン酢)がヒット商品となったことで藤野商工会が中心となって立ち上げたまちおこし会社です。現在やまなみグッズには、農薬の直接散布を行わず香り豊かな藤野産のゆずを使った「藤野ゆずシャーベット」、「藤野ゆずジャム」、「藤野ゆずこしょう」、「藤野ゆず坊サイダー」、そして「藤野緑茶アイスミルク」が登録されています。

根強い人気がある「藤野 ゆずの尊」は、本醸造醤油とワインビネガーをブレンドし、さらに藤野産のゆず果汁をあわせた特上のゆず果汁入りポン酢です。魚介類や焼肉、餃子、鍋ものにはもちろん、ドレッシングとしても活躍するひと品です。

 

種類が増えた今も地域外のゆずは一切使用していない、ふじののゆず商品

 

ゆずの爽やかな風味と香りを生かした「藤野ゆず坊サイダー」はよく冷やしてそのままもよし、各種お酒で割っても美味しい炭酸飲料です。その他の商品も、ゆずの爽やかで、また豊かな風味を感じられるものばかりです。

収穫や搾り作業には、地元の学生も参加。搾汁率の低いゆずの買取額を少しでも上げて農家に還元しようと、皮や果肉はジャムだけでなく、冬至に合わせて県内の銭湯で活用しています。

「地域でも、血圧が高い人などは、醤油の代わりに『藤野ゆずの尊』を使ってくれています。さらにおいしい食べ方を見つけて藤野の特産品のゆずの魅力を発信していきたいですね」(安藤さん)

 

藤野ゆずシャーベット 1個 120ml 210円
藤野緑茶アイスミルク 1個120ml 210円
藤野ゆずの尊 600ml 780円
藤野ゆずワイン 1本720ml 1,500円
藤野ゆずジャム 200ml 520円
藤野ゆずこしょう(青・赤) 60g620円
藤野ゆず坊サイダー 330ml 250円

上記の商品は主に藤野地域で取り扱っています。

観光案内所ふじのね
相模原市緑区小渕1702-3
営業時間:8:30-17:00
TEL:042-687-5581

ベイスターズマート戸丸屋
相模原市緑区小渕1707
営業時間:6:00-19:00
TEL:042-687-2328

フードショップ藤田屋
相模原市緑区小渕1862
TEL:042-687-2456

四津屋商店
相模原市緑区佐野川2418-1
営業時間:7:00-20:00(日曜定休)
TEL:042-687-3382

有限会社ふじの ネットショップ
TEL:042-686-6755

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